AIは人類を淘汰するのだろうか?

シンギュラリティによる人類滅亡論や危険性を唱える者は少なくない。理由はAIの人間に対する知性やエネルギー効率に関する圧倒的な優位性だ。
果たして、合理性や論理性を追求するAIは、人間のような知的に劣った非合理的な存在を淘汰し、AIの楽園を作るのだろうか。人間にとってシンギュラリティは、ユートピアではなくディストピアの到来となるのだろうか。

一つ言えるのは、現時点において、人間より知的能力に劣ると思われる動植物が無数に生息していることを考えると、AIが人間より知的能力が劣っていることそれ自体を理由に淘汰の原因とするのは地球や生物の歴史にはそぐわないということだ。
とはいえ、AIが過去の歴史に反する可能性もあるし、人間以外の動植物が人間の環境破壊によって絶滅していることを考えると、AIによる環境改変により人間の生存が危ぶまれる可能性はあるだろう。
そもそも、シンギュラリティに限らず、何か大きな変革が起きれば、それが人類滅亡などの最悪のシナリオに結び付かないと言い切れる根拠はない。技術の進歩は止まらないし、我々に出来ることは前へ進むことだけだ。

また、レイ・カーツワイル氏によれば、シンギュラリティによって変わるのはAIだけではなく、ポストヒューマンや意識のアップロードなど、人間もまた機械の力を使って進化するのだと考えられている。
この地球において優れた者、変化に適応した者が生き残るのだとすれば、人間の機械化や、ポストヒューマンへの道を真剣に考え、そのような未来もあり得るのだと備え受け入れることが、少しでも生き残りの可能性を上げる道へとなるだろう。